雲居の雁は、性格や容姿が「可愛い!」と
読者から人気です。
雲居の雁は、
意地っ張りな性格とチャーミングな容姿が特徴的で
『源氏物語』原文でも生き生きと描かれています。
この記事では、人気キャラクターである雲居の雁が
どんな女性だったか詳しく解説します😊
・雲居の雁が「可愛い」と言われる理由
・家系図、性格、容姿、年齢
・名前の由来
・雲居の雁の生い立ちと人生
・色気たっぷり単袴姿について
・「あさきゆめみし」の雲居の雁の紹介
下記の目次をタップして、
興味のあるところからお読みください!
雲居の雁がかわいいと言われる理由
雲居の雁が読者から愛されるポイントは3つ!
- 焼きもちの焼き方が可愛い
- 無防備で自然体
- 容姿が美人
容姿については次の項で詳しく解説するので、
ここでは雲居の雁の①嫉妬の仕方と②無防備さ
について紹介しますね。
①嫉妬の仕方がかわいい!
雲居の雁は焼きもちの焼き方がとても可愛いです。
雲居の雁の夫・夕霧は、とても真面目な男でした。
しかし、結婚して数年たち、子どもが増えてくると、
所帯じみた雲居の雁にいささかの不満を持ち、
落葉の宮という女性に浮気をしてしまったのです。
\浮気騒動の詳細はこちらの記事で/
夫の浮気を知った雲居の雁は、強い嫉妬心を抱きます。
夕霧が帰宅しても眠ったふりをして無視したり、
後ろからそーっと近づいて
浮気相手の母から届いた手紙を
夕霧の手元から取り上げたり。
意地っ張りで素直になれない雲居の雁の
焼きもちの焼き方はとても可愛いです。
夕霧と落葉の宮の結婚が判明した後、
雲居の雁は夕霧に以下のような暴言を吐きます。
【原文】
『源氏物語』<夕霧>の巻より引用
「 いづことておはしつるぞ。 まろは早う死にき。常に鬼とのたまへば、同じくはなり果てなむとて」
(中略)
「 何ごと言ふぞ。おいらかに死にたまひね。まろも死なむ。見れば憎し。聞けば愛敬なし。見捨てて死なむはうしろめたし」
【現代語訳】
「ここをどこと思っていらっしゃったの?私はとっくに死んだわよ!あなたがいつも私のことを鬼とおっしゃるので、同じことならすっかり鬼になってしまおうと思って」
「何を言うの。あっさり死んでおしまいになってよ。私も後を追いましょう。見ていると憎らしい。聞くのも気に入らない。あなたを後に残して先立つのは気になるし」
ところが、雲居の雁は美人だし、愛嬌たっぷりなので
夕霧はこの暴言を聞いてもなお、
つい笑顔になってしまいます。
②無防備で自然体
雲居の雁は、無防備で自然体な一面を見せた
以下のエピソードが可愛らしくて印象的です。
ある夏の日に父内大臣が
雲居の雁の居室を訪問しました。
すると、雲居の雁はその時、
薄物の単衣を着てお昼寝をしていたのです。
【原文】
『源氏物語』<常夏>の巻より引用
姫君は、昼寝したまへるほどなり。 羅の単衣を着たまひて臥したまへるさま、暑かはしくは見えず、いとらうたげにささやかなり。
【現代語訳】
姫君は、お昼寝をなさっているところである。うすものの一重の衣をお召しになって横になっていらっしゃる様子は、暑苦しくは見えず、とても可愛らしく小柄な身体つきである。
父内大臣が扇を鳴らすと、
雲居の雁は寝転がったまま何気なく上を見上げます。
その目つきもとても可愛らしいと語られています。
雲居の雁は嫉妬の仕方や自然体な振る舞いが
愛嬌たっぷりで可愛い!
『源氏物語』の原文で雲居の雁の雰囲気や容貌は、
「うつくし」「らうたし」(「可愛い」の意)
「をかし」(心が惹かれる)という言葉を用いて
語られています。
紫式部は意図的に、雲居の雁を
可愛らしいキャラクターとして描いたのでしょう。
雲居の雁ってどんな人?性格や容姿を紹介
まずは雲居の雁の相関図と
周辺の人間関係について説明していきますね。
雲居の雁の家系図
以下は、
雲居の雁の周辺にクローズアップした
家系図です。
源氏物語全体の相関図は、
下記を参考にしてください。
<人物紹介>
雲居の雁:
頭中将と按察使大納言の北の方の娘。
祖母大宮の元で、いとこの夕霧とともに
育てられる。夕霧とは幼い頃から恋仲に。
頭中将(内大臣):
左大臣家の息子で、
光源氏とはいとこ同士であり友人であり
ライバルでもある。
夕霧と雲居の雁の結婚をなかなか許可しなかった。
按察使大納言の北の方:
雲居の雁の母親。
皇族出身で高貴な家柄の女性である。
頭中将の妻だったが離縁し、
按察使大納言の妻となった。
夕霧:光源氏と葵の上の息子。
葵の上と頭中将は兄妹なので、
雲居の雁と夕霧はいとこ同士である。
落葉の宮:朱雀院の内親王(第二皇女)
女二の宮とも呼ばれる。
柏木の妻だったが、未亡人となった後
夕霧と結婚する。
柏木:頭中将と四の君の息子。
雲居の雁とは異母兄妹の関係である。
女三の宮に恋をしていた柏木は、
落葉の宮と結婚するものの妻を愛せない。
女三の宮と密通後、病死する。
藤典侍:光源氏の従者・惟光の娘。
五節の舞姫を務めたところ、夕霧に
見初められ、妾となる。
雲居の雁は、頭中将(後の内大臣)の娘です。
頭中将と雲居の雁の母とは早くに
離婚していたため、雲居の雁は
祖母・大宮のもとで育てられました。
いとこの夕霧も母親(葵の上)が
亡くなったために大宮に預けられました。
いとこ同士の2人(雲居の雁と夕霧)は
祖母のもとで、幼なじみの恋を育んだのです。
雲居の雁の性格
雲居の雁の性格を簡単に表現すると…
- 意地っぱり
- 自己主張をする
- 怒ると怖い
- 家庭的
です。
幼い頃の雲居の雁は、
純真で恥ずかしがり屋な少女らしい女の子
でしたが、大人になって夕霧と結婚してからは
肝っ玉母さんのような強い印象の女性に成長します。
意地っ張り
「嫉妬の仕方がかわいい!」でも紹介したように、
雲居の雁は浮気をした夕霧に嫉妬をして、
寝たふりをして無視したり、
手紙を奪いとって返さなかったり、
意地っ張りな性格を発揮しています。
雲居の雁は本当は
素直で可愛い女性なのですが、
嫉妬心が強いあまりに意地を張ってしまう
傾向が強いです。
自己主張をする
雲居の雁からは、
奥ゆかしさはあまり感じられず、
思ったことはハッキリと言葉にするタイプです。
結婚して長くなるにつれて、
私のことを馬鹿にしてるんでしょう!?
あなたが浮気をし始めて、
古い妻である私は辛いのよ。
急に若返ったように浮気するなんて、
今までそんなことなかったから苦しい。
などと、浮気で苦しむ自分の心のうちを
しっかりと夕霧に伝えています。
光源氏の妻・紫の上は
何も言わずに夫の浮気を悲しんで、
我慢するタイプでしたね。
怒ると怖い
雲居の雁は、夕霧と落葉の宮の結婚を知った時に
ついに怒りが爆発して、暴言すら吐いています。
⇒「嫉妬の仕方が可愛い」で
暴言の内容を紹介しています。
そして三条邸を飛び出して、
実家に帰ってしまいました。
雲居の雁は、
自分の気持ちを押し殺してまで我慢する
などということはしません。
自分の気持ちに正直に、怒ったり、
家を出て行ったりする自由な女性だったのです。
現代の女性の読者の皆さんも、
雲居の雁の言動には共感するところが多いでしょう。
家庭的
雲居の雁は7人もの子どもを出産し、
みずから面倒を見ていました。
【原文】
『源氏物語』<横笛>の巻より引用
この君いたく泣きたまひて、つだみなどしたまへば、乳母も起き騷ぎ、上も大殿油近く取り寄せさせたまて、耳挟みして、そそくりつくろひて、抱きてゐたまへり。 いとよく肥えて、つぶつぶとをかしげなる胸を開けて、乳などくくめたまふ。
【現代語訳】
この若君がひどく泣きなさって、乳を吐いたりなさるので、乳母も起きてきて騷いで、母上(雲居の雁)も御殿油を近くに取り寄せさせなさって、髪を耳に挟んで、忙しく世話して、(若君を)抱いていらっしゃった。(雲居の雁は)とてもよく太って、ふっくらとした美しい胸を開けて、乳などをお飲ませになる。
権威ある家柄のお姫様でありながら、
子育てを乳母まかせにせず、
自分で世話している様子は、とても家庭的ですね。
「耳挟み」と呼ばれる
耳を露出して額の髪を挟んでいる姿は
髪が邪魔にならないようにして
家事・育児にいそしんでいることを表しています。
雲居の雁は子育てに奮闘する良き母でしたが、
夕霧は家庭的で所帯じみた妻よりも、
奥ゆかしい落葉の宮に心惹かれ、
浮気に走ってしまうのです…。
雲居の雁の容姿
雲居の雁はとても美しい女性で、
若々しく可愛らしい容貌の持ち主でした。
『源氏物語』の原文で
雲居の雁の容貌を描写した箇所を
いくつか紹介しますね。
以下は、雲居の雁が14歳の頃の描写です。
【原文】
『源氏物語』<少女>の巻より引用
姫君の御さまの、いときびはにうつくしうて、箏の御琴弾きたまふを、御髪のさがり、髪ざしなどの、あてになまめかしきを うちまもりたまへば、 恥ぢらひて、すこしそばみたまへるかたはらめ、つらつきうつくしげにて、 取由の手つき、いみじう作りたる物の心地するを、
【現代語訳】
姫君(雲居の雁)のご様子が、とても子どもっぽく可愛らしくて、箏のお琴をお弾きになっているが、お髪の下り端、髪の生え具合などが、上品で若々しいのを(父内大臣が)じっと見ていらっしゃると、(雲居の雁は)恥ずかしく思って、少し横をお向きになった横顔が可愛らしげで、取由の手つきが、上手に作った人形のような感じがするので、
※取由(とりゆ):筝の琴の技法。左で弦を押さえる。
まだ子どもらしさの抜けない年齢で、
とても可愛らしく、
箏のお琴を演奏する手つきは
まるで人形のように綺麗でした。
以下は、雲居の雁が17歳の時の描写です。
【原文】
『源氏物語』<常夏>の巻より引用
いとらうたげにささやかなり。透きたまへる肌つきなど、いとうつくしげなる手つきして、扇を持たまへりけるながら、かひなを枕にて、うちやられたる御髪のほど、いと長くこちたくはあらねど、いとをかしき末つきなり。
【現代語訳】
とても可愛らしく体は小柄である。透けて見える肌などは、とても可愛らしい手つきをしていて、扇をお持ちになったまま、腕を枕にして、横に広がったお髪の具合は、大して長く多いというわけではないが、たいへん美しい髪の裾の様子である。
この時も雲居の雁は、
「可愛い」と強調されています。
肌がすける素材の着物を着て
横たわっている時の描写であり、
広がった髪や肌の美しさが目に浮かぶようですね。
顔立ちについての詳しい記述はありませんが、
「夕霧は雲居の雁の顔に執着している」
という記述が見られるため、
雲居の雁の顔は美しいと判断できます。
30歳を超えた雲居の雁が、
夕霧と夫婦喧嘩をしている最中の様子は、
以下のように描かれています。
【原文】
『源氏物語』<夕霧>の巻より引用
いみじう愛敬づきて、 匂ひやかにうち赤みたまへる顔、いとをかしげなり。
【現代語訳】
ひじょうに愛嬌があって、つやつやとして赤くなった顔は、実に美しい。
怒ってる時の顔も、愛らしくて美しい雲居の雁でした。
「若々しく美しい」とも強調されており、
何人もの子どもを出産してもなお、
雲居の雁は若さと美貌をキープしていたのです。
雲居の雁の年齢
雲居の雁は「少女」の巻で
14歳であることが説明されています。
【原文】
『源氏物語』<少女>の巻より引用
十四になむおはしける。かたなりに見えたまへど、いと子めかしう、しめやかに、うつくしきさましたまへり。
【現代語訳】
(雲居の雁は)十四歳でいらっしゃった。まだ未熟で大人らしくは見えないが、とてもおっとりとしていらっしゃって、しとやかで、美しい姿をしていらっしゃった。
この時の年齢を基準として、
光源氏や夕霧の年齢と照らし合わせて計算すると、
「藤裏葉」の巻で夕霧と結婚した時は20歳
「夕霧」の巻で夫婦喧嘩をした時に31歳となります。
夫・夕霧は2歳年下です。
雲居の雁の名前の由来
実は、物語中で「雲居の雁」と
呼ばれている箇所は一つもありません。
「少女」の巻で
雲居の雁が「雲居の雁もわがごとや」と
つぶやいたことが名前の由来となっています。
「雲居の雁もわがことや」とは、
次の和歌の一部を詠唱したものと言われています。
霧深く 雲居の雁も わがごとや
晴れせずものは 悲しかるらむ
(源氏釈所引、出典未詳)
<歌意>
霧が深い日に雲のあたりを飛んでいる雁は、自分のことのようだなあ。
雲が晴れなくて、悲しいだろう。
※雁の鳴き声は、悲しさや寂しさを表します。
雲居の雁は、夕霧と離れ離れになる悲しみを、
この和歌に乗せて表現したのです。
「雲居の雁もわがことや」というつぶやきが
「雲居の雁」という名前の由来となった。
ちなみに『源氏物語』原文では、
雲居の雁は「女君」「姫君」「女」「北の方」
などと呼ばれています。
雲居の雁の生い立ちと人生
雲居の雁の生い立ち
雲居の雁の父親は、左大臣家の頭中将(後の内大臣)。
母親は皇族の血を引く女性でしたが、
両親は離婚し、母親は按察使大納言と再婚しました。
母親が再婚相手との子どもを
たくさん出産したため、
継父(按察使大納言)に任せておくのを
不安に思った内大臣は、
雲居の雁をひきとって
祖母の大宮のもとで養育させたのです。
異母姉・弘徽殿女御と比べると、
父内大臣は雲居の雁を軽んじて見ていましたが
性格も顔も可愛いのでそこそこに愛してはいました。
祖母・大宮は雲居の雁をとても可愛がっていました。
内大臣は、雲居の雁を東宮の女御として
入内させたいと思っていましたが、
明石の姫君が妃候補として出てきたうえに、
雲居の雁が夕霧と恋仲であることが判明し、
入内の話は立ち消えてしまったのです。
雲居の雁の人生年表(あらすじ)
巻ごとのあらすじを表にまとめてみました。
雲居の雁の人生を簡単に見ていきましょう。
巻名 | あらすじ | 雲居の雁の年齢 | 夕霧の年齢 |
---|---|---|---|
少女 | 夕霧と雲居の雁、10歳を過ぎて恋愛関係に至る。 父内大臣、雲居の雁を東宮妃にと望むが、明石の姫君に対抗できないと思い諦める。 雲居の雁、箏のお琴を弾く可憐な様子が語られる。 夕霧との恋が父内大臣にバレてしまい、2人は引き離される。 雲居の雁、羞恥心と悲しみに煩悶する。 雲居の雁、祖母大宮邸から父内大臣邸にひきとられ、異母姉の弘徽殿女御の話し相手となる。 出発前に、雲居の雁と夕霧は束の間の逢瀬を果たし、恋心を語り合う。 | 14歳 | 12歳 |
常夏 | 夏、父内大臣、雲居の雁の部屋を訪れ、不用心に昼寝しているのを見て説教する。 結婚についても教えさとされ、雲居の雁は恥ずかしい気分になる。 | 17歳 | 15歳 |
梅枝 | 雲居の雁、女ざかりに成長するが、縁談もなく引きこもっている。 時折、夕霧より手紙を受け取りしみじみと読む。 夕霧と他の女性との縁談の噂を聞き、ショックを受ける。 | 20歳 | 18歳 |
藤裏葉 | 父内大臣、ついに雲居の雁と夕霧の結婚を許すことを決意。 夕霧を内大臣邸に招き、藤花の宴にて結婚が許可される。 その夜、雲居の雁と夕霧、6年ぶりに再会し結ばれる。 翌朝、後朝の文を受け取るが、父内大臣に読まれてしまい恥ずかしく思う。 雲居の雁と夕霧、幸福で理想的な夫婦となる。 夕霧が昇進して来客が増えたため、内大臣邸から大宮の住んでいた三条邸に、雲居の雁と共に移る。 | 20歳 | 18歳 |
横笛 | 浮気に感づいた雲居の雁、夕霧が帰宅しても眠ったふりをして無視する。 若君がひどく泣くので、夜中に起きて世話をする。 | 28歳 | 26歳 |
夕霧 | 嫉妬した雲居の雁、落葉の宮の母から来た手紙を夕霧からとりあげ、口論となる。 翌日、隠した手紙のことを忘れるほど、子育てに追われる様子が語られる。 夕霧の浮気を怪しむ雲居の雁、悲しみの和歌を夕霧に贈る。 夕霧と落葉の宮の結婚の噂を聞き、雲居の雁、怒りの感情を爆発させる。 ついに幼い子と姫君を連れて実家に帰ってしまう。 夕霧が実家を訪問するが、雲居の雁は三条邸に戻らない。 | 31歳 | 29歳 |
匂宮 | 夕霧、雲居の雁の住む三条邸と落葉の宮の住む六条院を1日置きに交互に通っている。 | 42歳~48歳 | 40歳~46歳 |
竹河 | 雲居の雁、玉鬘に手紙をしばしば贈る。(息子・蔵人少将の大君への求婚について) 大君、冷泉院への参院の話が出て、蔵人少将は母・雲居の雁に泣きつく。 雲居の雁、玉鬘に手紙を贈り、大君と蔵人少将との結婚を望む。 大君、冷泉院に参院が決まりる。雲居の雁、衣装と恨みの手紙を玉鬘に贈る。 | 43歳~47歳 | 41歳~45歳 |
雲居の雁は
「少女」の巻から「竹河」の巻で登場します。
「少女」から「夕霧」までは、
夕霧との恋愛や結婚、浮気についての物語が展開します。
「竹河」の巻においては、息子・蔵人少将の
恋愛を成就させるために
母として行動する姿が語られています。
蔵人少将は、玉鬘の娘・大君に求婚していたため、
雲居の雁は玉鬘に手紙を送って結婚を応援していました。
雲居の雁の単袴(ひとえばかま)姿は色気たっぷり!
雲居の雁といえば、「常夏」の巻で
単袴姿でうたた寝をしている姿が印象的ですね。
このあと、雲居の雁は父内大臣に
「無用心にも、うたた寝なんぞしてけしからん!」
と叱られてしまいます。
単袴というのは、平安貴族の夏の部屋着で、
下半身には袴をはいて、その上から
肌がすけるほど薄い生地の着物をはおった姿のことです。
ちなみに国宝「源氏物語絵巻」<夕霧>に描かれた雲居の雁も
単袴姿なのです。
「夕霧」の巻に
「雲居の雁は単袴を着ている」という
記載はないのですが、
雲居の雁といったら単袴というイメージが
読者の間で定着していたのでしょうね。
あさきゆめみしの雲居の雁は超可愛い!
漫画「あさきゆめみし」でも雲居の雁は、大人気です。
作者の大和和紀さんは、
女君にお菓子をイメージを与えて
キャラクターを作っていったらしいのですが、
雲居の雁は「ショートケーキ」のイメージだったそうです。
そのイメージ通り、雲居の雁は
目がくりっとした現代的なルックスのお姫様であり、
純粋で意地っ張りで、でも本当は素直な
可愛らしい性格が巧みに表現されています。
該当のシーンは、こちらのコミックスに
掲載されています。
源氏物語のあさきゆめみし読み直してるけどやっぱり夕霧と雲居の雁の恋最高すぎる〜〜😭💓
— あみ (@___viiu___) March 31, 2017
夕霧かっこよ〜〜〜
夕霧と雲居の雁の純愛は、
読者の間で非常に人気が高いです。
まだ「あさきゆめみし」を読んでいない方は、
ぜひ読んでみてくださいね😊
「あさきゆめみし」のあらすじや相関図はこちらの
生地で紹介しています。
この記事では、『源氏物語』の雲居の雁について
性格や容姿を詳しく解説しました。
雲居の雁の魅力的な人柄が、お分かりいただけたと思います✨
当ブログでは、他の登場人物についても
詳しく解説しているので、ご興味があれば読んでみてくださいね!